不用品回収と遺品整理のサービスの違いは?

身内が亡くなった時に家の片付けを行う時間が無かったり、疎遠となっていた身内だったりする時に利用されるのが遺品整理業者や不用品回収サービスです。


この2つのサービスはどちらも不要なものを処分するという面では共通していますが、サービス内容に少し違いがあります。
そこでここでは、遺品整理業者と不用品回収業者の違いやそれぞれのメリット・デメリットなどについて解説します。


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1.不用品回収と遺品整理の違い

この段落では、不用品回収業者と遺品整理業者の違いについて解説します。


不用品回収業者も遺品整理を行っていることが多く、遺品整理専門の業者は少ないこともあって、これらの2つの業者の業務は似ている部分や共通している部分も多々あります。


ただし、詳しく見てみるとこの2つの業者には違いがあるので、それぞれの違いについて見ていきましょう。


1-1.遺品整理業者とは

遺品整理とは故人の遺品を必要なものとそうでないものに分け、不要なものは処分もしくは換金し、必要なものは相続人へ渡すことを言います。


まずは遺品整理業者とはどんな仕事をするのか、仕事の流れはどのように進むのかに加え、業務を行うのに必要な資格、料金相場について解説していきます。

1-1-1.遺品整理について

親族との交流が少なかったり、家族が遠方に住んでいたりなどする人が亡くなった場合、それまで家で生活を送っていたので、どのように片付けしたら良いかも大変です。


そこで遺品整理業者に依頼することで、家の中にあるものを片付ける手間が省けます。


また、業者によっては清掃も依頼できることもあります。
ただ、遺品は故人の所有物であり、相続の対象となるので、相続人の許可なしに処分することができません。
万が一相続人が複数人いる場合は、全員の許可を得たうえで遺品整理に取り掛かることとなります。


1-1-2.遺品整理の仕方

遺品整理は亡くなった後だけでなく生前に依頼することもあります。
特に独居しているお年寄りなどには、自身が亡くなった後の遺族の負担を減らすために生前整理を依頼する人が増えています。
先ほど解説したように遺品は故人の所有物です。
したがって、全て業者が勝手に処分をすることはできません。


生前整理の場合は本人もしくは代理人、既に遺品整理の対象となる人が亡くなっているのなら相続人に必要なものとそうでないものを確認して仕分け、必要なものは依頼人に渡し、不要なものは処分します。



遺品の中には故人が肌身離さず持っていたものや、写真・動画など思い入れの強いものもあるでしょう。
このようなものを処分する際、遺族からすると不要なものと一緒に処分することに抵抗を持っている人も少なくありません。
そこで、通常の処分方法ではなく、お寺や神社などに依頼して供養やお焚き上げを行うこともできることが多いです。


ちなみに供養とはお寺や神社などでお経・祝詞を唱え、遺品に宿っている魂を抜いたうえで処分することを言います。
その場で供養する方法と、遺品整理業者がお寺や神社に持ち込んで供養する方法の2種類があり、遺品整理の場合、僧侶・神主を自宅に呼ぶにも時間がかかることから後者の方法が選ばれることが多いです。
また、お焚き上げとは人形など魂が宿っているように見えるせいで粗末にできないものを供養し、焼却する方法を言います。


元々は仏壇など魂が宿っているもののみに行われていましたが、現代では人形などその人が愛用していたものなどに対しても「長い間ありがとうございました。」という思いを込めて行う人が増えています。


1-1-3.遺品整理の資格について

遺品整理に関連する資格として遺品整理士が挙げられます。
この資格は一般社団法人遺品整理士認定協会によって運営されており、遺品整理を行うにあたって関連する法規制を理解したうえで遺品を正しく取り扱う知識を持っていることを証明する資格です。


遺品整理士の資格は、遺品整理士認定協会が運営する認定講座を受講することで取得できます。
また、受講資格に関しては反社会勢力に所属していない方であれば誰でも取得することが可能です。
資格取得までの流れは、教材が届き次第学習を開始し、レポートを提出して合格出来れば認定証書が発行されて、遺品整理士としての業務を行うことができるようになります。


ちなみに遺品整理士の資格は国家資格ではなく民間資格であり、この資格を持っていなくても遺品整理業務を行うことは可能です。
ただ、遺品整理に関する知識を持っていない業者に依頼した依頼してしまい、貴重品をはじめとする遺品をぞんざいに扱われてしまったという経験を持っている人も少なくありません。


したがって、遺品を正しく丁寧に扱ってもらうための基準として、遺品整理を業者に依頼する際に、遺品整理士資格を持っているスタッフがいるかどうかをチェックする人は多いです。


また、遺品整理士の資格はあくまで遺品を仕分けたり供養したりすることがメインであり、遺品を処分したり、買い取ったりするには一般廃棄物収集運搬業や古物商の許可が必要になります。
この2つの資格に関しては後に解説します。


1-1-4.遺品整理の料金

遺品整理の相場は家の広さや、遺品の量によって変動します。


一人暮らしの場合、1K~1LDK程度が多いですが、これくらいの広さだと6万円~30万円と相場も物量によって異なるのが通例です。
そのため個々に見積もりが必要不可欠です。


そして、日本の一軒家は3LDK~4LDK程度と言われており、この場合の相場は15万円~70万円程度です。


また、基本的に遺品整理業者は遺品整理士、一般廃棄物収集運搬業・古物商の許可を取得しています。
そのため、遺品の中に買い取れるものがあった場合は買い取り費用を処分費用に充てることができます。


事前に遺品を売る、遺品整理、清掃など何をするのか理解してから業者へ相談してみましょう。


1-2.不用品回収業者とは

不用品回収業者はどのような役割を持つ業者なのでしょうか。


次は不用品回収業者とは何か、正しい業者選びをするにあたって必要な資格、料金相場について解説します。


1-2-1.不用品回収業者について

不用品回収業者はその名の通り不要になったものを処分したり買い取ったりする業者のことを言います。


依頼人から「要らない」と言われたものを回収して処分することから、遺品整理のように家の中にあるもの全てを遺族に確認して処分するものとそうでないものを分けるなどといった業務は行いません。


1-2-2.不用品回収業者は何をしてくれるのか

不用品回収業者の仕事は依頼人の家に行って、不用品を回収するだけです。


家の中に入るのは回収するものが大きくて外に出すのが難しい場合程度であり、基本的には家の中に入らずに家の外に置かれている不用品を回収して作業終了となることが多いです。


ただ、一部の不用品回収業者だと、家の中に入って不用品とそうでないものを分けて不要なものだけ処分するというサービスを行っているところもあります。


ただ不用品回収業者の場合、万が一故人が愛用していた品でも遺品整理業者のように供養やお焚き上げを行いません。


1-2-3.不用品回収業者の資格について

一般家庭を対象に不用品回収を行うために必要な資格は「一般廃棄物収集運搬業の許可」です。
また買取を行う際は「古物商の許可」が必要です。


また、不用品回収だと一般家庭だけでなく法人からの廃棄物収集を行うのに「産業廃棄物収集運搬業の許可」を取得しているところも多い傾向があります。


民間資格である遺品整理士資格と違い、一般廃棄物収集運搬業の許可などを取得せずに不用品回収業を行っていると無許可営業として法律で罰されます。


まず一般廃棄物とは、一般家庭から出る家電や家具をはじめとするゴミなどのことを言います。
ゴミを処分するには環境に配慮して処分をしなければいけません。


そこで、正しくごみを処理する能力・知識があると判断された業者が一般廃棄物収集運搬業の許可を得ることができます。


しかし、一般廃棄物収集運搬業者は基本的にどこの自治体も足りていることが多く、募集を行っていること自体が少ないです。
それに粗大ごみに特化して回収を行おうとしても、それだけでは事業を行うのに不十分として許可が下りないケースが多々あります。


そこで一般廃棄物を取り扱うだけで経営が成り立つような事業計画書を提出しなければいけないなど条件が厳しいです。
それ故に、現代において一般廃棄物収集運搬業の許可を取得するのは難しいと言われています。


少子高齢化や都市部への若者の流出などにより、不用品回収や遺品整理の需要は今後高くなっていくことが予測されています。
そこで、北海道に拠点を持つ遺品整理士認定協会が地元の自治体にはたらきかけたことをきっかけに、遺品整理士資格を取得している事業者を対象に一般廃棄物収集運搬業の許可を出す自治体が少しずつ増えてきています。



「古物商の許可」の資格は不用品を処分するのではなく、リユース・リサイクル目的で買い取るために必要です。
ちなみに古物商許可は基本的には誰でも取得できますが、禁錮以上もしくは遺失物横領など一部の犯罪で罰金刑に課されてから5年以上経過していないなど一定の条件に当てはまる人が役員に1人でもいると許可が下りないので注意しましょう。


ちなみに先ほど解説したように遺品整理士資格を取得していると一般廃棄物収集運搬業の許可申請において有利になる、不用品回収業者と並行して遺品整理業も行っているなどと言った理由から、不用品回収業者の中には遺品整理士資格を所有している人も多数います。

1-2-4.不用品回収業者の料金

不用品回収業者の料金相場は回収してもらうものによって相場が異なります。
ベッドやテーブルなどといった家具は1つにつき5,000円以内、動かない家電は1つにつき5,000円~10,000円程度が相場と思っておくと良いでしょう。


また、まだ使うことができる家電などに関しては、買い取りも行っており、不用品回収にかかった金額を買い取り額で相殺することもできます。


遺品整理業者と比べると、不用品回収業者に依頼する場合、業者の仕事量が少ないということもあって、依頼費用は安いです。


場合によっては買い取り額が上回ってお金が手元に残るということもあります。


1-3.不用品回収と遺品整理のメリット・デメリット

それでは、不用品回収業者と遺品整理業者どちらに依頼するのが良いのでしょうか。


それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

1-3-1.不用品回収と遺品整理のメリット

まず不用品回収のメリットとして、業者が家に上がることが基本的に無いという点が挙げられます。


同居人が亡くなって同居人の部屋の遺品だけを処分したいなどといった場合、業者を家に上げることに抵抗がある人もいるでしょう。
そこで不用品回収業者なら基本的に外に置いたものを回収してもらうだけ、回収する際もただ依頼したものを持っていってもらうだけなので業者から目を離すことが無く、業者による盗難や家具の破損などの心配がありません。


また、不用品回収業者はトラブルを避けるためにトラック一台分で〇〇円など、料金がはっきり明記されていることが多いです。
それに、遺品整理業者と違い、遺品の仕分けや清掃なども行わないので料金も安めに抑えられる傾向があります。


それに対して、遺品整理業者は家の中にあるものをごみではなく遺品として丁寧に扱ってくれる人が多いです。
それに、遺品の中から貴重品や写真をはじめとする思い出の品を見つけ出して、処分・買い取りするかどうかも依頼人に確認してもらうことができます。


遺品整理を終えた後は軽く部屋の中の清掃を行ってくれるところも多く、特に遺品整理を自分で行う時間が確保できない場合のメリットが大きいでしょう。


また、亡くなってから発見されるまでに時間がかなりあった場合などは部屋に臭いが染みついていたり、汚れが酷かったりすることもあります。
その際に一部の業者ではハウスクリーニングにも対応してもらえることがあります。

1-3-2.不用品回収と遺品整理のデメリット

不用品回収業者に依頼する場合だと必要なものかどうかの分別は基本的に自分で行わなければいけません。
そのため、仕事で忙しく遺品整理を自分で行う時間が無いなどといった人には向いていないでしょう。
また、遺品整理業者のように供養なども行ってくれません。


したがって、お別れをするにあたって悔いが残ってしまう心配があるなら、不要なものの中でも故人が愛用していたものなどは処分せずに自分で供養を依頼しなければいけません。
それに場合によっては遺品の価値を業者が把握しておらず、処分されてしまうこともあります。


それに足して、遺品整理業者は不用品回収業者と比べて仕事量が多いので依頼費用が高額になりやすい傾向があります。
それに、業者の中には法外な料金を請求したり、本来必要ないはずのリフォームやハウスクリーニングの押し売りを行ったりする悪質な業者もいることから、自分で評判を調べて信頼できる業者に依頼しなければいけません。


目的に合わせて不用品回収業者・遺品整理業者に処分を依頼しよう

遺品整理業者と不用品回収業者を比較してみると一長一短です。


また、遺品整理業者も不用品回収業者も基本的に許可を得たうえで運営されていますが、中には無許可で運営されている業者も存在します。


そのため、遺品の量や仕事の忙しさから遺品整理業者と不用品回収業者のどちらかを利用するか決めた後に、業者が許可を取得しているか、信頼できる業者かどうかを確認してから業者に遺品の処分を依頼しましょう。


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エコノバは、社会的にも地球規模的にも重要な問題となっているゴミや資源に関わる課題解決策を創り出したいという想いからスタートしました。

不用品のおかたづけは非常に手間がかかることに加えて自治体によって対処ルールも異なるため個人では困難な作業となります。

正しい知識を持たないまま対処してしまったがために不法投棄や非分別などの社会問題を引き起こしてしまうこともあります。

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